troccer宣言 ~私trocco®️で幸せになりました~

trocco®はリリースから約3年半が経過し、数多くの企業様にご利用頂いてきた一方で、そのご利用内容や状況・ユースケースを、primeNumber社を介さず忖度なしに情報交換する機会を設けることができておりませんでした。そこで、今回はユーザー様一同にお集まり頂き、trocco®ご利用によって生じたメリット/デメリットや、身近なところでは自らのお仕事ぶりの変化等々、異なる企業ではありながら近しい職務にあたる方々で語り合う場を設けさせて頂きました。
本セッションは、発表者から司会者まで全て、troccerを自認するtroccoユーザーの皆様にお任せすることで、trocco®に対するリアルな感想を公開させて頂く機会とさせて頂きます。

セッションレポート

なぜ「trocco®︎」はデータエンジニアを幸福にできるのか?

ONE-2

データ統合自動化サービス「trocco®︎」は2018年10月のリリース以来、データ活用にかかわる数多くの企業や部門に導入されています。一方、trocco®︎ユーザーの方々が直接集まって、生の声を聞ける機会はなかなかありませんでした。本セッションでは、trocco®︎を使いこなすtroccerの皆さんに、trocco®︎で何が変わったのか、どう幸せになったのかなどを本音で語ってもらいました。進行はtroccer歴、約1年の株式会社オープンエイトの前側 将氏です。

写真は右から

吉田 範孝 氏 (株式会社SHIFT 情報システム部 基幹システム推進・統合グループ)
troccer歴:約2年

阿部 昌利 氏 (株式会社ヤプリ プロダクト開発本部 技術戦略室 データサイエンティスト)
troccer歴:約1年(troccer名付け親)

土川 稔生 氏 (株式会社タイミー DREチーム)
troccer歴:約1年

香村 貴之 氏 (株式会社オープンエイト)
troccer歴:数カ月

前側 将 氏 (株式会社オープンエイト CS企画部 データ戦略G GroupManager)
troccer歴:約1年

※troccer歴は2022年3月現在

学習コストや運用コストの課題を解決

前側 将 氏

本セッションは、株式会社オープンエイト CS企画部データ戦略G GroupManager 前側 将氏のあいさつで始まりました。trocco®︎を使いこなす「troccer」とはどんな人物像でしょうか。明確な定義は難しいですが、データ分析基盤の構築・運用が大好き、難しい実装課題を解決するのは謎解きと一緒で楽しい、新しい手法やユニークな発想を駆使した事例が大好物といった、ちょっとユニークな人たちです。

最初にマイクを握ったのは、動画自動生成ソフト「Video BRAIN」などを開発、提供する株式会社オープンエイトの香村 貴之氏です。まず、trocco®︎導入前の課題を説明しました。

「かつては、プロダクト基盤のログデータなどを、データ転送ツールのEmbulkを使ってデータ分析基盤のDWH(データウェアハウス)やデータマートに転送していました。Embulkやスケジューラなどの周辺機能を理解するための学習コストが高いことや、エラー発生時にトラブルシュートの工数捻出で運用コストが高くなるといった課題があったのです」(香村氏)

過去
現在

そこで、trocco®︎によるデータ転送に置き換えたことにより、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)でETL(抽出・変換・格納)やスケジュールなどのデータ転送処理の実装・管理が可能になり、学習コストの課題を解決しました。

「トラブルシュートについても、基本的に画面の指示に従えばよく、trocco®︎の手厚いカスタマーサポートのおかげで、問題がスピーディに解決でき、運用コストの削減にもつながっています。今後は、意思決定の質とスピードの向上に寄与するデータ分析基盤づくりを進めていきたいですね」(香村氏)

trocco®︎がデータエンジニア業務の道を開く

続いて、モバイルアプリの開発・運用・分析プラットフォーム「Yappli」を提供する株式会社ヤプリ プロダクト開発本部 技術戦略室 データサイエンティストの阿部 昌利氏が「trocco®︎で生まれた幸せ」について話します。

同社では、社内(社員)向けと社外(顧客)向けのデータ分析基盤整備プロジェクトを、それぞれ異なるBIツールで進めていましたが、社外向けデータ提供のBIツールとしてLookerを採択しました。社内向けと社外向けのデータ提供を一元化するデータ転送手段が必要となり、trocco®︎を選定したという経緯があります。

「trocco®︎選定の理由は、広告系、クラウドアプリケーション、DHWなどで連携先が豊富なこと、GUIで扱いやすいこと、国産ツールでサポートが手厚いことです。つまり、trocco®︎は扱いやすく、非エンジニアのビジネスメンバーと、エンジニアの開発メンバーが、協力しやすく、データ提供から活用までスムーズに実行できると判断しました。

また、データサイエンティストとしてキャリアを積んできたものの、データエンジニアのロールをカバーするための障壁が高く、この領域を担うのは難しいと感じていました。ですがtrocco®︎は、困難だと感じていたデータエンジニア業務に道を開いてくれたツールです。まさに、データエンジニアの職務を果たせるという自己実現的なキャリアと幸せをtrocco®︎で得られました」(阿部氏)

今後、ツールがより進化することで、さらなる職種間の障壁を取り払うことも予想されます。trocco®︎によって業務を横断した価値創出がますます実現できそうな未来に、阿部氏は期待を寄せました。

工数を削減し、データ品質管理や開発に注力

次に前側氏は、データエンジニアである株式会社タイミー DREチームの土川 稔生氏を紹介しました。同社は、働きたい時間と働いてほしい時間をマッチングさせ、スキマ時間にアルバイトができる「タイミー」などのサービスを展開しています。

trocco®︎導入のきっかけとなったのは、社内からCRM(顧客関係管理)ツールHubSpotのデータ分析依頼があったことです。当初、EmbulkとワークフローエンジンのDigdagを用いて、HubSpotのデータ転送を実装しようとしましたが、その場合オブジェクトごとに管理するパイプラインが多くなることや、オブジェクト間の関係性などを考慮しながらデータ転送する必要があったといいます。

「当時、社内でデータエンジニアは私一人だったため、実装・運用コストが高すぎると判断し、別のデータ転送ツールを検討することになったのです。そして、いくつかのツールを検討した結果、trocco®︎を採用しました。

決め手になったのは、trocco®︎のサポート担当者にHubSpotのデータ転送の相談をしたところ、すぐに開発依頼に対応してくれたことです。加えて、開発ロードマップに共感したことや、既存のデータ分析基盤への組み込みやすさ、日本語でのサポートなども魅力でした」(土川氏)

現在のデータ基盤図

現在、trocco®︎導入から1年が経ちますが、土川氏は便利に使っているといいます。特にデータパイプラインの構築・運用工数を削減でき、その分、データ品質管理や開発に集中できています。trocco®︎導入の判断は、正しかったと実感しているようです。

ガバナンスの効いた正しいデータを提供

trocco®︎の活用法などユーザーならではの発表でセッションが盛り上がる中、株式会社SHIFT 情報システム部 基幹システム推進・統合グループ 吉田範孝氏は、社内の統合データ分析基盤の担当として、どのようにtrocco®︎で幸せを感じたか話しました。

具体的な効果として、正しいデータの提供ができるようになったこと、開発・運用工数を削減できたこと、ガバナンスの効いた運用ができるようになったことを挙げます。正しいデータとは、「精度だけでなく、運用やセキュリティを考慮してデータを提供できること」だといいます。

「trocco®︎導入前は各部門で様々なツールを使ってデータを管理していたため、社内のどこに何のデータがあるのか、どのデータが正しいのか分からない状況でした。trocco®︎を導入して統合データ分析基盤を整備することにより、正しいデータを提供可能になったことはもちろん、セキュリティの観点でも、いつ、誰が、どんな目的でデータを出力したかなど、ログまで取れるようになりました。

工数については、従来はシステム構築が必要で開発工数がかさんでいました。また、CSVのダウンロードやデータ配信なども全て手作業で行っていたため時間がかかっていました。trocco®︎導入後は、各種クラウドサービスとの連携や手作業で行っていた作業の自動化が可能になりました。重要なデータもtrocco®︎で転送し、データ変更時の承認トレースが可能になるなど、ガバナンスの効いた運用が実現しています」(吉田氏)

さらに、データ活用に向けた社内の体制づくりなどについて各氏が意見を述べ合い、進行役を務めた前側氏は、「これからもtroccerのつながりを強固にしながら、みんなでより幸せになりましょう」と締めくくりました。

登壇者

前側 将
前側 将 氏
株式会社オープンエイト
CS企画部データ戦略G GroupManager
ヤフーのデータアナリストなどを経て現職。一人目のデータ人材として現職に入社してtrocco®とBigQueryを用いたデータアナリストでも運用できるデータ基盤を構築。
SaaS動画制作ツール「Video BRAIN」のグロースがミッション。会社全体のデータ基盤最適化、分析業務などフルスタックに働く。dbtとtrocco®の併用を模索中。
troccer歴 約1年
香村 貴之
香村 貴之 氏
株式会社オープンエイト
2021年11月より、株式会社オープンエイトのデータチームにジョインしました。
データ基盤の管理構築とSalesforceのシステム管理者をメインで担当しております。
元々EmbulkによるETLの経験が少しあったのですが、オープンエイトにジョインしてから初めてtrocco®を触りその便利さに感動しました!
LTでは、弊社での使い方や使ってみて感じたtrocco®の強み・弱みについてお話させていただきます。
troccer歴 数ヶ月
阿部 昌利
阿部 昌利 氏
株式会社ヤプリ
プロダクト開発本部 技術戦略室 データサイエンティスト
大学院卒業後、データサイエンティストとしてのキャリアをスタート。4社を経て、キャリア10年目の2020年4月に株式会社ヤプリにジョインした。いずれの会社でも、分析チームの創成期に加入してサービス規模拡大を担った。過去在籍した会社は、株式会社帝国データバンク、株式会社コロプラ、オリックス株式会社、株式会社AbemaTV。うち2社ではスーツを着て勤務していた。肩書きはデータサイエンティストだが、現職でtrocco®を導入したことで、データエンジニアの役割を担えるようになったことを喜んでいる。
troccer歴 約1年 troccerの名付け親
土川 稔生
土川 稔生 氏
株式会社タイミー
DREチーム
タイミーの1人目データエンジニアとしてBigQueryを中心としたデータ基盤を構築、運用を担当。AIエンジニアとしてインターンに参加している内にデータの流れを一通り自分で実装してみたいと思い、データエンジニアとして働き始める。
troccer歴 約1年
吉田 範孝
吉田 範孝 氏
株式会社SHIFT
情報システム部 基幹システム推進・統合グループ
新卒で入社した会社でエンジニアとして医療システムの開発に従事後、コンサルファームにてIT改革プロジェクトに従事し、システム企画、導入、保守運用などのフェーズを幅広く手掛ける。その後、再び医療業界にてITコンサルを経験。
2016年にSHIFT入社後は、社内のシステムの開発・導入に携わり、現在は、trocco®、bigquery等を利用したデータ分析基盤構築を行っている。
troccer歴 約2年

企業情報

株式会社オープンエイト

https://open8.com/
設立:2015年4月10日
資本金:1億円
事業内容:SaaS事業、API事業、MLaaS事業

株式会社ヤプリ

https://yappli.co.jp/
設立:2013年2月14日
資本金:24億9,741万円(2021年1月)
事業内容:スマートデバイスに特化したインターネット事業

株式会社タイミー

https://corp.timee.co.jp/
設立:2017年8月
資本金:36億1,000万円(2021年10月)
事業内容:アプリケーションの企画・開発・運営

株式会社SHIFT

https://www.shiftinc.jp/
設立:2005年9月
資本金:5,800万円(2022年1月)
事業内容:ソフトウェアの品質保証、テスト事業

trocco®️
trocco®️

関連するセッション

メニュー